その昔、丹精込めてつくったりんごがわずかな傷や、形の変形、着色不足などで廃棄されていました。

1990年(平成2年)にむらづくり振興対策事業により、矢板市にりんごジュース加工場がつくらされ、外見が規格外なだけで廃棄処分になっていたりんごに新たな価値が生まれました。

『食べたら抜群においしい、完熟したりんごだけで加工品を作る』の信念のもと、30年近くりんごジュースを作り続け、地元に愛されるジュースになりました。

平成24年には国の六次産業化総合事業家認定を受け、ジャムや乾燥りんご、お菓子などもラインナップに加え、りんごの更なる可能性を模索しています。

「6次産業化」は第1次産業・第2次産業・第3次産業の掛け合わせでできた言葉です。

第1次産業は農林漁業者のことで、自然の恩恵を生かした産業です。農家や漁師などがここにあたります。

第2次産業は1次産業で生産した原材料を加工する産業で、小麦粉からパンを作ったり、木から椅子を作ったりします。

第3次産業は1次産業や2次産業で作られたものを販売したり使用する産業で、レストランやホテル、運送業などが第3次産業にあたります。

第6次産業はこれらを掛け合わせて生まれた新しい産業です。

1次産業者が2次産業、3次産業にも取り組み、自分で売っていこうとする取り組み。

これが「6次産業化」です。